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2008.07.13

蘇えった玉虫厨子

暑い。

昨日に続き30℃を超えたようだ。

朝のうちに粗大ゴミを集積所に捨てに行き、その後はクーラーをつけて家に引きこもった。

この生活が人類を滅亡に導くかも・・・・

びくびくしながらも、クーラー無しではいられないダメダメな私。

 

午後、テレビをつけてなんとなく選局していたら、「蘇る玉虫厨子――時空を超えた技の継承」というドキュメンタリー映画をBSで放送していて、つい、見入ってしまった。

三国連太郎の渋いナレーションで、法隆寺にある国宝「玉虫厨子」を復刻して行く様子が描かれている。

宮大工・彫師・蒔絵師・塗師・錺(かざり)金具師・・・・・それぞれの第一人者が自己の技術の限りを尽くし、1400年前の技に迫る。

  

今年、私も法隆寺の玉虫厨子を見たけど、何がなんだかさっぱり判らないほど、黒ずみ今にも崩壊しそうだった。

同じ様に感じ、この玉虫厨子を復刻するために一億円以上の私財を投じた男が居る。

中田金太・・・・・飛騨高山の大富豪だった。

3歳で父親を亡くし、6歳で丁稚奉公に出されて、苦労の末、一代で財を築いた中田さん。



芸術や文化を愛し、一台三億円もかかると言う高山祭りの祭り屋台を8台も作らせたという平成の大旦那(パトロン)。

彼は、ある人が失意の内にあるときに、こう言って励ましたという。、

  人間は誰でもつまずく時があるが、それは恥かしいことではない。

  つまづいた時、起き上がれない事が恥かしいことなんや。

  意思を強くもっていればいつかは完成する。

こういう人の話を聞くと、日本人もまんざらじゃないと思う。

こういう人の話題をもっと報道することが今の日本には必要なのだと思う。

人を殺して有名になり罵倒されるのと、人に尽くして有名になり尊敬されることの違いを明確に見せて行かなければならない。 

 

残念なことに、中田さんは玉虫厨子の完成を見ることなく、昨年、ガンに斃れた。

1000年後に今回の玉虫厨子が遺っていたとしても、中田さんや製作に力を尽くした職人たちの名前は残っていないだろう。

だけど・・・・・

その仕事に1000年後の人間は感嘆するに違いない。

今回の職人達のように。

人間の一生は本当に儚い。

だけど、その偉業は何世代にも渡って、人を感動させ、勇気を与える。

泡沫の夢のように儚い自分を嘆くことのないよう、投げやりな人生を送ることのないように、自分を奮い立たせ、誰かのため、何かのために尽くせる人間になる。

それが限りある命を持って生まれた理由なのかもしれない。

 

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今日の夕暮れ。

この美しい夕焼けを1000年先にも人類は見ることが出来るのだろうか・・・・・

 

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実は玉虫厨子は二つ作られた。

法隆寺の玉虫厨子の忠実な復刻版と、もう一つはオリジナルな平成版。

平成版は高山の伝統的な蒔絵と玉虫厨子の羽で彩色されている。

羽は2cm四方に切り、色を揃え、貼り付けられた。

気の遠くなるような作業だ。

この平成版は洞爺湖サミットの会場のホテルに飾られたらしい。

 

で、二つで一億以上と言うことだから、一つは数千万ということになる。

延べ4000人もの人間が4年近くの歳月を費やし、日本では足りなくて東南アジアでも集めた玉虫の羽が42000枚・・・・・それなのに、一つが家一軒分くらいて。

なんだか、とっても安いと思うのは私だけ・・・・?

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