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2007.09.24

ミス・ポター

朝一番で近所のシネコンへ。

ふふ、今日は「Miss Potter」を観に行ったの。 

ミス・ポターは、あのピーター・ラビットの生みの親。

話は知らなくても、あの青い上着を着たウサギを見かけたことの無い日本人はいないのでは?

 

1866年にイギリスの上流階級に生まれたビアトリクス・ポター。

この物語は、親の勧める上流階級のお坊ちゃんとの縁談を断り続けてすでに30歳を越えていたビアトリクスが出版社を訪ねるところから始まる。

今の30歳ではない。

ビクトリア時代の30歳といえば、「どんだけぇ~?」だよね。

 

ビアトリクスが持ち込んだのは青い上着を着たウサギの絵本。

出版社を経営する兄弟は、その出版を決めた。

実は、彼らは、経営に参加したいと言い出した末の弟ノーマンの腕試しをその絵本でするつもりだったのだが・・・

ビアトリクスとノーマンは力を合わせ、小さいけれど、カラフルな絵本を完成させる。

1902年に発売されたその絵本はあっという間に話題となり、続編もどんどん売れて、ニートで負け犬だったミス・ポターはいつのまにか大金持ちに。

そして、出版に協力してくれたノーマンと、いつしか結婚を誓う仲になっていた。

 

レニー・ゼルウィガーは、自分の才能によって閉塞された境遇から抜け出して行くミス・ポターを、魅力的に演じている。

恥じらいやはにかみという現代女性が失った表情を、彼女は表現する。

時には嬉しそうに、時には哀しそうに、見とれるほど美しいときもあれば、呆れるほど冴えないミス・ポター。

生命力に溢れた女性の強さ、たおやかさを、見るものに感じさせる女優だ。

レニー・ゼルウィガーほどビアトリクスに似合う女優はいないだろう。

 

親たちは反対しているものの、ノーマンとの結婚を決め、幸せの絶頂だったビアトリクス。

ところが、急な病で愛するノーマンは死んでしまう。

傷心を抱いて、ひとり、湖水地方に移住するビアトリクス。

美しい湖水地方の風景や動物達に励まされ、彼女は絵物語を描き続ける。

 

やがて、ビアトリクスは湖水地方の自然を守ろうと、行き詰った近隣の農家が手放した農地を買い、その農夫達を雇い入れ始める。

47歳の時には、その手伝いをしてくれた弁護士と結婚。

子供は出来なかったので、ビアトリクスの死後、4000エーカー(16km²)にもなった彼女の土地は、ナショナル・トラストに寄付された。

その土地は、イギリス湖水地方公園の一部となり、美しい自然の姿を今でも残しているという。

  

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収入を得るのは大事。

と、この年になって思い始めている。(ウン十年遅かった・・・)

何かを守りたいと思ったら、経済力は不可欠だものね。

 

小さな花の店をやっていた頃、大家さんがそこを更地にして売りたいから出て行くようにと言い出した。

私の力では到底買えなかったし、あまりにも不吉なことばかり起こったので、そこにいる気力も失せていた。

店の横に小さな庭を造っていた。

いざ、店と別れると言う夜、庭に出て、木や草花に謝った。

――――あなたたちは根こそぎ引っこ抜かれて、捨てられてしまうだろう。

守れなかった私を許して・・・

 

それ以来、何かを所有することが怖かった。

自分には何かを守る力が無いということが、情けなくて、辛くて・・・

たぶん、あの頃の私には、金が汚いとか、金儲けは不浄という感覚が在ったのだ。

そういう考えをしていると、そういう考えに付け入るような人しか寄ってこない。

あの数年間、私は人の裏面ばかりを見せられた。

  

お金は、この世で、変幻自在に姿を変える唯一の物体。

自分ひとりで立っていたいなら、土台になってくれるし、何かを守りたいなら、盾になってくれる。

土台はぐらぐら、防御するものも無いでは、誰かに縋るか、誰かを盾にし、他人を犠牲にするしかなくなる。

誰も犠牲にしないためには、自分を守る資金を手にしていなければならない。

それは、莫大である必要はない。

その人の器量にあっていないと、反って、身を滅ぼす。

なぜなら、お金は武器にもなるから。

お金は物だから、自分の持ち主を選べない。

持ち主が防具のつもりで使っていても、いつしか武器になって誰かを攻撃している場合もある。

自分のお金が何に姿を変えているか、常に理解していないと他者を傷つける。

もっとも、その報いは、いつも、使った本人に戻ってきて、自分が傷つくのだけど。

 

――――ミス・ポターのように、才能で莫大な収入は無理かもだけど、自分に出来る何がしかのことをして、少しは守りたいものを守れる自分になりたい・・・・

なんぞと、つい、考えてしまった今日。

 

 

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