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2006.06.02

餓鬼の世界

村上世彰氏に東京地検特捜部が事情聴取するという情報があった。
それを受けて、村上ファンドの保有銘柄が軒並み下落したという。
阪神株など阪急のTOB価格を下回ったほどの急落。

村上ファンドが持て囃されることについて、板倉雄一郎氏は「搾取される側が、喜んで、搾取する側についてゆく現象」と述べられていたっけ・・・

気がついたら、村上ファンドが居なくなっていた・・・
そうなるまで自分が搾取される側だったことに気がつかない。 by 板倉雄一郎事務所
そんな状況になりそう・・・

あるセミナーで村上氏は次のように語ったという。

経済産業省で会社の社長と話をする機会がたくさんあったのですが、業績が悪いのをみな日本の経済が悪いためだと言ったり、人のせいにする人ばかりでした。

「ところで、自分で自社の株をどれぐらい持っているのですか?と聞くと、
『自分の会社の株なんて怖くてできませんよ。』と言うんです。」

日本にはそんなクズみたいな経営者がたくさんいるんです


彼は彼なりに、仕事の中で経営者の矛盾というものを感じ、自分なりの哲学を持ったのだろう。

この五月、村上世彰氏は日本の法人税が高いことを理由にシンガポールに本社を移した。
税金払うのがいやだなんて、私ら庶民ならいざ知らず、企業のトップが言うべきではない。
どれだけ、税金を払ったかを誇ってほしい。
それが企業の国に対する貢献なんだから。

――経済産業省の官僚だった彼は国家というものについて考えたことがあったのだろうか?

国家は税金によって成り立つもの。
誰もがこの国にいる限り、否応なくさまざまな形で税を徴収されている。
ホームレスでさえ、一個のアンパンでも買えば、消費税を払っているのだ。
それを、官僚だった彼にわからないわけはない。

――いや、官僚だったからこそ、その使い道を知っているからこそ、税金を納めるのが馬鹿らしいのか?


――彼は何のために無能な経営者に怒りを覚えたのかしら?
自己責任を自覚せずに国家に国民に甘える経営者に怒ったのではないの?

その怒りでファンドを創ったのなら、彼はすでに目標を失っている。
彼は自社の株を持っていない経営者を無能と馬鹿にしたが、自国に税金を払いたくないという彼に彼らを批判する権利は無い。
税金というものは自国の株を買うようなものなのだから。

自分の手に余るほどの物を手に入れたなら、困っている他人に分け与える。
税というものはもともとそういうものであって、特権階級を養うためにあるものではないし、手元にないものをどこかから持ってきて払えというものでもない。

だが、手に余るほど物を得ると何も持たない者の嘆きを理解できなくなる。
誰にも与えたくなくなって、もっともっと欲しくなってしまう。

――それは餓鬼の世界だ。

ファンドの投資者たちは、今、不安に怯えているかもしれないけど、餓鬼に加担したのだから、何があっても甘受するしかない。
そして、もし、ここでリセットできるなら、それは村上氏にとっても投資者たちにとっても、悪くは無いことかもしれない。
金を失えば、それ以外の価値がこの世にあることに気づけるかもしれないのだから。

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