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2006.05.29

米原万里さんに・・・

さっき、アクセス解析を見ていて、「米原 万里 がん、死亡」という検索フレーズを見つけた。
もしやと思い、調べてみると、亡くなられたと報道されていた
ご冥福をお祈りいたします。

今年の二月、週間文春の書評でガンと闘われていることを知り、このブログでも記事を書いた。
その時は、米原さんの選んだ「第四の治療法」は、彼女には合わなかったようで、再発してしまい、抗がん剤治療をされているとのことだった。

――選択を間違えたというよりも、人間には寿命があり、それを科学では超えられなかったのでは?


この前、13センチの脳腫瘍と診断され、死を覚悟したという女性の話を聞いた。
彼女は手術のインフォームドコンセントを読み、
「こんな手術ではたぶん、自分は助からない。
助かっても、植物人間か、半身不随になる」
と覚悟して、遺言を作り、葬式の指示をして、手術に望んだという。

それは、ガンと宣告されたすべての患者が、等しく感じる絶望だと思う。
「私はこんなに元気になって、皆さんの前でお話していますが、もしかしたら、今頃、一周忌でしたよ」
彼女は明るくそんな冗談を仰ったが、その絶望は察せられた。

手術は成功したといっても、再発の可能性は何年も彼女の生に影を落とす。
だが、その影を暗雲とするか、自分の生きる意味とするかは、彼女次第。

米原さんも、きっと、考えに考え、悩みに悩み、苦しみ、悲しみ、のた打ち回り、そのうちにご自分の生の意味を見つけられたのではと思う。
だからこそ、ご自分の体験を発表されたのだろう。
その体験を読ませていただいた私は、今生ではお目にかかることも話すこともできなかったけど、見知らぬ他人とは思えない。
これもひとつの縁。
そんな人が多いのではないだろうか・・・

肉体は滅んでも、精神はその意味をしっかりと捉えて、更なる高みに昇られる事だろう。
――この美しい新緑の季節に、彼女の魂が安らぎのうちに浄化されていきますように・・・

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