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2006.04.07

始皇帝シンドローム

絵門ゆう子さんが亡くなられた。
絵門ゆう子と言う名前は聞き慣れていなかったけど、池田裕子と言う名前に憶えがあった。
NHKのアナウンサーから転身して、金妻シリーズに出て女優になられた方では?

乳がんの全身転移による死と報道されている。
彼女は乳がんの告知を受けたとき、母親をがんで失ったときのトラウマから西洋医学を拒否し、自然治癒力を高めるために、あらゆる民間療法を試みられた。
だが、結局、入院。
その時点で、がんは全身に転移していて手術できず、抗癌剤による治療に切り替えた。
抗癌剤の効果で退院でき、ガンの身体を抱えながらも、精力的にエッセーや絵本の執筆、講演会などをこなしておられた。

49歳・・・若く美しい女性が旅立たれた。
――ご冥福をお祈りいたします。

他人事ではない。
乳がんを告知されたとき、どんな病かを調べた。
そして、乳がんはどんなに小さくても「全身にタンポポの綿毛のようにがん細胞を飛ばす厄介な奴」だと、知った。
最初から自分の自然治癒力だけに頼らず、手術をしたのは、そう言う理由からだ。
タンポポを引き抜いてしまえば、綿毛は飛ばない。

――のはずだったのだが、ガン本体1.5センチ+その周囲2センチの切り取りをし、病理検査をした結果、切り取った周囲2センチのぎりぎりのところで、がんの前段階になっている部分が見つかった。

医師はホルモン治療か放射線治療を提案してくださったが、それはお断りした。

その代わり、今まで飲んでいたサプリメントの成分の100倍くらいの量を飲んでいる。
そのサプリメントはデトックス効果を謳っているもの。
その結果、私は全身に吹き出物が出て、赤くただれ、いまやピグモン状態。
髪の毛の中には瘡蓋のようなものが出来て、1センチほどのフケが剥がれ落ちてくるし、耳の穴を掃除すると真っ黒な煤のような塊が出てくる。
いつもお腹を壊しているので、出かけるのも、その間隙を縫って出かけなければならない。
――難儀なこっちゃ。

でも、まあ、放射線治療をしても、ホルモン治療をしても、それなりの副作用は出たに違いない。
ならば、これくらいたいしたことではない。
もしこれで効かなくて再発したり転移したりしても、寿命があるなら、なんとか生きる道もあるさ。
と自分に言いきかせている。

――長生きしたいかって?
そりゃもちろん。

それにしても、長寿の方たちって、長生きしようと努力したわけじゃなく、「気がついたら100歳になっていました」みたいな方たちが多いみたい。
長生きしようとあがいている人ほど、そんなに長生きしていないような気がする。

そんなことをつらつら考えていて、「始皇帝シンドローム」と言う言葉が浮かんだ。

秦の始皇帝は世に比類ない地位を得た。
だがそんな彼にも、恐れるものが一つだけ残った。
それは「死」

彼は家臣に命じて、不老長寿の薬を探させた。
そのひとり、除福は遠く日本までそれを探しに来て、日本に骨を埋めたという。

――始皇帝はなぜ、死を恐れたのか?
死ねば、その地位を失うから?

いや、ただ、死んで土に還るのならそんなに恐れはしなかっただろう。
彼が恐れたのは、自分が何をしたかを知っていたからだ。

死ねば、生きている間に己が為した罪悪の報いを受けかもしれない、と彼は恐れたのだ。
他人を押しのけ、己の欲のために突き進んだ過去は消し去ることが出来ない。

――なるほど、だから、地位や名誉、財産を多く手に入れたものほど、長寿を願うのだな。


始皇帝は兵馬俑をつくり、死後の世界でも多くの兵隊に自分を護らせようと計った。
あの、数え切れないほどの土くれの兵隊達は始皇帝の怯えの深さを具現している。

――なんて考えている私も「始皇帝シンドローム」に罹っているのかも。
ピグモンになろうと、カサゴになろうと、必死でサプリメントを飲んでいる。
笑えないわ・・・

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コメント

選択肢の一つにさせていただきます。
ありがとうございました。

投稿: maki kuzuha | 2006.04.11 13:14

カリフォルニアに住んでいる知り合いが、電解還元水を毎日たくさん飲んで癌がよくなって、再発もせず元気にしておられます。調べてみてはいかがでしょうか?

投稿: Naomi 葛葉 | 2006.04.11 12:28

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