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2006.02.05

縮む

昨日は内田樹教授のブログにわが意を得たりと思わず以前に少子化について書いたエントリーをTBしてしまった。
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その中の文章。

キャリング・キャパシティに余裕があるときは、「金」は「生物的リソース」と相関しているから、金を求める行動を最優先することは生物としての生存戦略と背馳しない。
しかし、リソースが限界に近づくと、「金」はもうリソースの分け前を「兌換」的には表象しなくなる。
それは、「タイタニック号沈没間際」になると、札びらを切ってももう誰も「ボートの席」を売ってくれなくなるという状況と類比的である。

これと同じような文章を故エリザベス・キュブラー・ロス氏の「ライフ・レッスン」で見かけたような気がして探してみた。

無数の人たちが死の床で後悔のことばをつぶやいている。「夢が実現できなかった」「本当にしたいことをしてこなかった」「お金の奴隷だった」。
しかし、死の床でこんなことを言う人はだれもいない。「もっと仕事がしたかった」「あと一万ドルあれば幸福になれたのに」
この二つの文章が私の中で結びついていた。
キュブラーロス氏は「金を力とみなし、その力で他者をコントロールする」ことの無益を説いておられる。
内田教授も同じようなことを述べられている。
私がエンゼルプランや男女共同参画社会の基本的な発想に対して懐疑的なのは、これらの施策がその根本的な人間観として、「人間は金で動く」ということを自明のものとしているからである。
エンゼルプランというのはひとことで言えば「金をやるから子どもを産め」ということである。
男女共同参画社会の基本にある人間観は、「男も女も要するに金が欲しいんだろう」ということである(「金」のかわりに「個性発現の機会」とか「潜在可能性の開花」とか、言い換えても構わないが)。
そして、「私たちが選択できるのはスマートに『縮むこと』だけである」と結論付けられている。

――「縮むこと」は簡単だろうけど、そこに「スマートに」と言う条件が付くとなれば、それは難しいかも・・・

スマートに縮むためには、自分が今どこにいるかを知る必要がある。
ライブドアの事件でもわかるように、日本人はまだまだ「金は力」と言う幻想から抜け出していないし、自分がそんな生存の崖っぷちにいるなんて自覚も無さそうだ。

そういえば、みずほの社長が今日のサンデープロジェクトに出ていた。
一時は倒産を噂されるほどの凋落振りだったみずほは、去年は黒字に転換したという。
約二兆円の不良債権処理を認め、一兆円の増資をして、騒がれていたっけ。

――みずほは失敗を認め、思い切って縮んだのね。
そっか、どこまで縮むことが出来るかが、次の膨張に影響するんだ。

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