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2005.11.02

蒼褪めた馬

今日は少し疲れているせいか、考えがまとまらず、さっきから何回も書いては消している。
あるブログで、母親にタリウムを飲ませた少女の日記を読んだ。

彼女の日記の最後の文章――

蒼ざめた馬の通る道に、規則は存在しない。暗闇を進む足跡は草木を枯らし、死を招く。其処に生命は宿らない。在るのは寂しい同じ形。

彼女は自分を僕と呼び、酒鬼薔薇少年が好きではない、自作の詩は、神曲等の有名な詩を切り貼りしただけの代物と斬る。

子供は単純な世界観で自分の正義を振りかざすもの。
子供時代に書いた日記などを見ると、難しそうな表現や今や信じがたい感情が記されていて驚く。
だから、彼女がそんなことを書いたと言う行為は理解できる。

だが、私の子供時代は、何かを夢想しても、それを行動に移せるような社会ではなかった。
母親が死ねばいいのにと思っても(私自身は思ったことは無いが)、夢想で終わったはず。

ところが、今や、インターネットなどで簡単に知識も得られるし、実行に必要なものは金さえあれば簡単に買える。
実際、今回も問題のタリウムは咎められることなく、薬局で買ったと書いている。

深い悲しみと呼ぶほどのものが、彼女に本当にあったとしても、大抵の人間はやがてそれが仮想の悲しみで、この世の現実の悲しみはそれを凌駕すると気づく。
彼女の場合、この先の人生にはそんなものが吹っ飛んでしまうほどの深い悲しみが確実にやって来るだろう。

少女期の憂鬱による幻想を実行に移したことにより、彼女の人生は歪んだ。
そして、無邪気そうな高校生を信じて、彼女にその毒薬を売った薬局にとっても、辛い現実が待ち受けている。

そんな事は在りえないけれども、もし、一度だけ生まれ変われるとしたら、僕は植物になりたい。大きな喜びは無いけれど、代わりに深い悲しみも無い。

植物になりたい?
――確か、酒鬼薔薇少年は「人は野菜と同じ」と書いていなかったか?
自分の肉体が厭だったのか?
自分の容貌が許せなかったのか?

彼女の悩みは摂食障害や性非行に走っている子供達とかわらないほどのものだったのかもしれない。
だが、なまじ優秀で化学への関心と知識があったことにより、彼女は大きく踏み外してしまった。
自分を傷つける行為と他者を傷つける行為は決定的に違う。

目に見える問題行動を起こしている子の方が、自分を小出しに発散出来て、大きく踏み外さずに済む。
教師も舌を巻くような知識を持っている彼女のような優等生のほうが、危ういのかもしれない。

それにしても、彼女は彼女を理解し得なかった大人たちの被害者なのか?
それとも、今の日本には他者を殺害することに喜びを感じる悪意そのものの様な子供が生まれているのか?


黙示録の時代が始まっているのだろうか・・・

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「蒼褪めた馬」は死の象徴。
ヨハネの黙示録に書かれている。

So I looked, and behold a pale horse,
見よ、蒼褪めた馬が現れた。
And the name of him who sat on it was Death, and Hades followed with him.
乗り手の名は死といい、これに黄泉が従っていた。
And power was given to them over a fourth of the Earth, to kill with sword, with hunger, with death, and by beasts of the earth.
彼らに地上の4分の1を、剣、飢饉、疫病、地の獣によって人を殺害する権利が与えられた

ヨハネの黙示録 第6章8節(Revelation 6:8)

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投稿: Bloking | 2005.11.03 03:32

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