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2005.10.15

「image」とカサブランカ

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静かな土曜日。
久しぶりにゆったりと時間が流れていく。

時々、小雨が降っている。

カール・ジェンキンズの「霧の桟橋」が部屋を満たしている。
この「image」というemotionalan & relaxing CDはなかなかのラインナップ。

東の窓から見上げる空は曇っていて、時々、はぐれ鳥がフレームの中を飛んでいく。

犬が膝に手を掛けて、抱いて欲しいと訴える。
年老いて足を傷めている彼女は、最近、とみに甘えん坊になった。
膝に乗せ頭を撫ぜながら、「リベルタンゴ」を繰り返して聴く。

いつかテレビで観たヨーヨー・マの姿を思い出す。
彼の後姿は少し右に傾いていて、左腕も曲がっていて、一人で歩いていてもそこにチェロがあるかのようだった。
身体が変形するほどの長い時間、彼はチェロを抱いて生きてきて、まるで彼の身体の一部のようにチェロはその空間にすっぽりと収まるのだろう。
彼の奥さんは、それに嫉妬しないのだろうか・・・
それとも、チェロと一体になった彼を愛しているのだろうか・・・
そんな変な感想を持ったことを思い出した。

夕暮れが早くなった。
特に曇りの今日、すでに空は薄暗い。
「彼は誰時」の部屋の中には、カサブランカの匂いが漂っている。

その匂いは、子供の頃、山道で嗅いだ山百合の匂いを思い起こさせる。
もともと、オリエンタルハイブリッドリリーは、日本の山百合をシーボルトがオランダに運び、彼の国で品種改良されたもの。
赤い斑点を失い真っ白になったユリはとんでもなく高価になって戻ってきた。
夏になれば山百合をいっぱい摘んで玄関に飾った子供時代、思えば、とんでもない贅沢をしていたのだった。

カサブランカの香りと心を癒す音楽・・・それに惹かれて、次々と「昔」がやってくる。
もう会えない人たちがその香りの中に潜んでいる。

――私も何かに頭を撫ぜて欲しいのかもしれない。


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