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2005.08.31

なんとも・・・

0052500xあ~、雑穀ご飯は美味しいなあ。
もぎゅもぎゅ・・・ガリ(がり?)・・・ザリ(ザリ?)・・・
うわ!
突然、口の中の雑穀ご飯の容量が増えた!

――な、何が起こったの?

と言うようなことが、夕べありましたとさ。


夏前、アシナガバチに刺された頃、歯医者さんに通っていた。
突然ほっぺがぷくっと腫れ上がり、平安美人になっちゃったから。

「この被せているの、なんか頼りないんですけど・・・」
「浮いているからね」
「はあ・・・で、あの、どうするおつもりでしょう?」
「うーん、しばらくこのまま様子見ましょう」
愛想の悪い歯医者は、そう言って、別の歯を治してくれた。
で、予約は取っていたのだが、蜂に刺され、それ以来、少々アレルギー症状もあって行っていなかったのだが・・・

そのときに放置した歯の被せ物が取れた。
だけではなく、というか、取れたわけではなくと言うか・・・歯が崩壊した。

口の中の容量が増えたのは、被せ物のせいだったのだが、ガリ、ザリは私の歯が崩壊して細かい破片になったせいだった。
あの古いビルの取り壊し工事のように、土台から崩壊した私の歯。

――雑穀ご飯、恐るべし!

と言うことで、今日は歯医者に行った。

「ふんふん、これは大変なことになりましたね」
――予期できなかったんかい!
「まあ、土台が大丈夫みたいですから、差し歯にしましょう」

もしかして、私、また、藪の中?
とっても心配。


そんな大変な状況だった私だが、ショッピングセンターの中の花屋に行った。

すると、変なおじさんが声をかけてくる。
「奥さん、奥さん」
男は50代後半くらい、チューハイの缶を持っている。
「はい?」
酔っ払いに絡まれるのいやだなあと思いながらも、答えた。

「おれ、ばあちゃんに、つっても、おれの母ちゃんなんだけど、そのばあちゃんに何かしたいんだよ」
「はあ・・・そう・・・ですか」
――あなたはそんなタイプには見えませんがと思わず言いそうになり慌てる。

「ばあちゃん、去年の春、死んじゃってさあ」
「あ、お墓にお供えですか?」
「何かしたいと思うんだけど、わかんなくてさ。
やっぱ、花がいいかな?」
「お花は良いですよ。喜ばれますよ」
「そうか、ばあちゃん、黄色が好きだったんだ。
それから、カーネーションもなあ」

花を選ぶのに付き合うと、色々話しかけてくる。

「おれさあ、皆に嫌われていると思うんだよ。
この辺の奴らは冷たい」
「はあ」
――そりゃ昼間から缶チューハイを飲んで酔っ払っているようでは、冷たくされちゃうかも知れませんね。

「話しかけたら答えてくれるの、墓のばあちゃんだけなんだ」
――ほほう!
「俺、働きたくても、糖尿でさ」
「それなのにそんなの飲んでいて良いんですか?」
――うわ、ヤバい、言ってしまった!

幸いなことに、彼には聞こえなかったらしい。
「俺は孤独だよ。
孫もいるけどなあ・・・誰にも理解してもらえないよ」
「人は誰でも孤独ですよ」
一応、そう答えておいた。

男は、菊とカーネーションを買い、ふらふらと花屋を出ていった。
彼は、私が買い物をしてショッピングセンターを出るときには、大画面のテレビの前に座り、新しい缶チューハイを飲んでいた。
傍らのソファには、さっき買った花がそのまま置いてあった。

もともと、人間は孤独なもので、どんなに愛する人でも一つに溶け合う事は出来ない。
その上、世の多くの人々と違う人生を歩むのなら、孤独なのは当然。
人に優しくもしないで、優しくされたいと望んだり、人を求めもしないで、人に求められたいと思っても、無理と言うもの。

だが、墓から彼に語りかける母親は、枯れた花を貰っても、「嬉しい」と言うのだろう。
昼間から飲んだくれている息子でも、世界で一番の息子と言ってくれるのだろう。
彼は親の愛を信じている。
何も求めず、一方的に愛してくれると・・・

親がそう言う存在だった時代に彼は生まれた。
それは彼にとっての何よりの幸いなのかもしれない。

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と言うことで、今日はおとなしく、パンを齧っておりますです。

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