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2004.11.29

ニート

両手で抱えるほど大きな雪の結晶のような白い葉を伸ばした巨大な木に、金色の糸を幾筋も絡ませて、真紅のサンキライの様な実を飾り付けていく。

そんな夢を見た。
昨日、夢に文句を言ったら、早速そんな夢。
夢のツリーはきらきら輝いていて、とても綺麗で・・・皆さんにお見せできなくて残念。

さて、最近「ニート」と言う言葉を良く聞きます。
ネットで調べた「ニートの定義」by「はてなダイアリー

NEET(Not in Employment, Education or Training) 就業、就学、職業訓練のいずれもしていない人を指す概念。英国で名づけられた。 現状のほとんどの就業支援策から事実上排除された存在であり、求職もしないので失業者としてもカウントされずつかみどころのない存在。……フリーターでも、失業者でもなく、働くという意味での社会参加の意欲を喪失し孤立化しており、社会問題化しつつある。

関連記事

厚生労働省は9日、「2004年版労働経済の分析」(労働経済白書)を発表した。求職せず通学もしないため社会問題になっている「若年無業者」について、02年、03年を初めて集計。その数は03年は年平均で前年より4万人多い52万人に上り、問題が深刻さを増している実態が明らかになった。
若年層の失業率が高止まりしている問題と併せ、白書は、企業活動や景気への影響だけでなく「社会の維持、発展」といった観点からも「憂慮すべき問題」と警告している。
若年無業者は、求職活動していない非労働力人口のうち、15-34歳で、学校を卒業した後、進学などせず結婚もしていない人などを指す。総務省の労働力調査を基に厚労省が集計した

若年層だけで52万人!
しかも、彼らは失業者でさえない。
失業者は305万人。
52万+305万人。
357万人もの人間が、誰かに依存して生きているということになる。
日本人ってお金持ち。

前にある40代の女性(公務員)がこぼしていたことがあった。
「仕事も体力的に辛くなるし、若い人との付き合いも大変で、そろそろ仕事を辞めたいと思うんだけど、私の収入がなくなれば今の生活を維持できないんだよね。子供たちにもお金がかかるし・・・
でも、私達の世代が今のポジションにいることで、結果として、自分の娘や息子世代の就職口を塞いでいることになっているんだよね」

高学歴化した社会では、子供の教育の原資を稼ぐために親は仕事を辞めるわけには行かない。
仕事が世襲制ではなくなった現代、自分の娘や息子が自分のポジションに付けると言う保証はない。
世間的に「良い仕事」とされている公務員の地位を誰かに奪われたくないと言う気持ちが、彼女の中にはあったのだろうか?

さて、子供は何故ニートになるのだろう?

まず、ニートには区分があるらしい。 by「或る荒川区民のつぶやき
Ⅰ.ヤンキー型 反社会的で享楽的。
Ⅱ.ひきこもり型 社会との関係を築けない。
Ⅲ.立ちすくみ型 行き詰まり。
Ⅳ.つまずき型 自信喪失。

私なりに原因を考えてみた。
子供はそれぞれに個性はある。
しかし、脳の機能の問題でなければ、親の姿勢が問題なのではないかと思う。
それは最近、いろんな出来事を見て、そう思ったのだが・・・
最近、私が見かけた親のパターンで説明してみよう。

買い物先やレストラン、そのほか自分が客になる場所で、店員に横柄な態度をとる親。
→相手は自分に頭を下げて当然=相手は自分よりも身分が低いものとみなす。つまり、自分達は人に頭を下げてもらって当然の人間で有ると子供に教えている。
そんな自分がどうして、そういう職業に付かなければならないのか?と子供は思うだろう。

連れ合いの悪口を子供や他人に話す親。
→自分の親はたいしたことがない人間と子供に教えているようなもの。

連れ合いの両親の悪口を言い、冷たくあしらう。
→年長者は馬鹿にしてよい。大事にする必要はない。

学校の先生の悪口を言う親。
→先生は自分の親よりも格下。言うことを行かなくて良い。自分のほうが偉いのだから・・・

子供のいうことを聞き、他者の意見を受け入れない。欲しいものは何でも買い与える親。
→親は自分の言いなり。自分は特別の存在と思い込む。

まあ、こんなことをしていると、子供は自分以外の人間を馬鹿にするようになってしまって当然。
ところが、外に出るとそんな自分に対する世の中の風当たりが強い。
何も王国から出て行って、嫌な思いをする必要はないじゃん。
家に居れば食べ物はおいてあるし、欲しいものは買ってくれる。
買ってくれなければ、少し、暴れて「不機嫌である」と示してやろうと言うことになる。

前にどこかのブログで、ニート=専業主婦もしくは家事手伝いの女だという論があった。
冬の国にいたときに、ぶらぶらといったブログだったので、どこか分からないのが残念だけど・・・
家事手伝いにはいろいろ有ると思うので言及しないが、専業主婦に関しては異論を挟みたい。

専業主婦って楽そうに見えても、結構大変だよ。
確かに家事のある程度は機械がやってくれる世の中になったけど、それにしても動かすのは人間だからね。

主婦の家事労働をパートの賃金や労働の内容による賃金に換算したら、70万と聞いた。(byいつも行く美容院の店長)
今の日本は男が外で働いて作り上げたものだと思うかもしれないけど、家事労働をきちんとする働き手がいてこそ、彼らは外の仕事に全力投球できたのだ。
もし、ある男が、一人暮らしで、パンツまでクリーニングに出し、三食外食し、部屋の掃除をハウスクリーニングに頼み、いろんな瑣事(住民票を取りに行くとか、書留郵便の引き取りに行くとか)を代行に頼んだとすると、70万とまでは言わなくても、かなりの料金を請求されるだろう。
主婦はそれを文句も言わず、自分の仕事としてやっている。
つまり、一人の人間が生きるために必要な労働を役割分担をして二人でしていただけなのだ。
それをニートと同類とするのはおかしい。
ニートが家で家事全般をやっているなら別だけどね。

実は専業主婦=ニートと取るような感覚こそがニートを生む土壌になっている。
人はそれぞれのポジションで、それぞれの仕事を必死でやってこそ、生きているのだと言う気付きがないから、引きこもっていられるのだ。
誰かに寄生して一生生きていくことなんかできやしない。
親は永遠に若く生きているわけではないのだから・・・

なんで、子供のいないあんたがニートの心配なんかするの?
と思われるかもしれないが――例えば、30年後。

私はよぼよぼのおばあさんだ。
運良くボケていなければ、ある月曜日、(ま、火曜日でも水曜日でもよいが)外にふらふらと買い物に出たりする。
夫は面倒だからといって、お前一人で行けよとか言うので、一人で福祉巡回バスに乗って、街へ行く。

その男(女でも良い)はニートだったのだが、先月、母親が死んだ。
父親は3年前に死んでいる。
父親の遺族年金で食べてきたが、母親が死んだことによりそれも打ち切られ、無収入になってしまった。
家は親がローンを完済しているので、なんとか住むところはあるが、もう、食べるものが無い。
50を過ぎては就職をしたこともない身では、就職の仕方すら分からない。
毎日、ネットで何かないかと探していたが、昨日、ネットの接続料や電気料金を払えなくて、停められてしまった。
お腹はペコペコで目が回る。

そんな二人が街の道路でばったり。

あの弱っちいばあさんは小金を持っているかもしれない。
あんな婆の命よりも、俺の命のほうがよほど尊い。

それでは、あのバッグを頂こう・・・・・・なんてことになって、バッグを奪われるだけでなく、突き倒された弾みに、頭を打って死んでしまった私。
なんて最後は、絶対に嫌なの!

でもこのままじゃ、そうなっちゃうかもしれない。
子供は親のものじゃないのよ。社会のものなのよ。
すべては連鎖しているんだから。

だけど、ニートになっちゃったなら、どうにかしようとしてどうにかなる問題ではない。
本人の自覚の問題なのだから。
そして、自覚は切羽詰らないと生まれない。

まあ、団塊の世代が定年を迎えるのは、もう、目前。
社会には空きポストが山ほど出来る。
働く気にさえなれば、職業を選らばなければ、どこかに勤められる。
あなたがニートであるならば、自分の将来を想像してみよう。(上の30年後を参照)

人間は所詮食べなきゃ生きられないのだ。
人はパンのみによって生きるものにあらずという言葉はパンが必要だという前提に立った言葉なのだ。

――誰も代わってくれない自分の人生をどう生きるか?

閉じこもっているなら、時間があるのだから、今のうちに真剣に考えたほうが良い。
切込隊長のブログを見ていると、彼でさえ、人に付き合ったり、わけわからない話に合わせたりしている。
ネットの中で尊敬できる人を見つけられるのなら、その人を見習って、自分を失わずに人と付き合う方法を学んでいくのも良いかもしれない。
人に与えて貰うものを受け取らずに、自分の頭で考えるのは、とても辛い厳しい道だ。
人のまねをして生きるんほうが、本当は簡単。

いろんなことを書いたが、苦しんでいるのは周囲もそうだが、ニートになっている本人もだ。
彼(彼女)には、人生はとても複雑で苦しいものに見えているのではないだろうか?

親の愛は間違うと人生の毒になってしまう。
真の親の愛は、希望をすべて適えてあげることではなく、身一つで生きていける強さを与えることだと思う。

ああ、災害ってそのための試練なんだ・・・・・・


2005.5.6追記 関連記事「経済から考えたニート」


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コメント

鉄人ママさん
トラックバックありがとうございました。
自分が何者か、どこに行くのか、迷わない人間はいません。
ただ、そういう思いを抱きながらも、他の生き物の命を奪い、生きていかなければならないのが人間。
人間の原罪の罰とはそう言うものなのかもしれません。
自分は生まれながらにして、罪深き生き物であり、他の生物の命を頂くからには、自分の命の限り生き抜くという覚悟が必要です。
それを教える人がまわりにいないのが、ニートの不幸なのではと最近思います

投稿: maki kuzuha | 2005.09.08 22:51

2兎追うブログさん、トラックバックありがとうございます。
そちらに出かけたのですが、コメントの場所が分からなかったので、ここで、お礼を申し上げます。
これからもよろしくお願いいたします。

投稿: makiko kuzuha | 2004.12.08 20:48

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