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2004.11.12

松ぼっくり

今日は、隣町で午前と午後、二回のレッスン。
午前の生徒たちとランチした後、午後のレッスンまで時間があったので、その町の森林組合へ。
松ぼっくりを譲っていただくためです。
これからの季節、クリスマスリースや、正月飾りのために、松ぼっくりは必需品なの。

森林組合の職員さんによると、山に松はたくさんあるけど、松ぼっくりを集めてはいないとのこと。
――確か、この町で松ぼっくりを集めて種を採っていると聞いたんだけどなあ。

そう言うと、それって、育種センターのことじゃや無い?と言う職員さんがいて、すぐに、育種センターに連絡をしてくださいました。

育種センターとは県の管轄で、松ぼっくりを木から捥いで、それを乾燥させ種を取っているところで、県ではその採った種を撒き、松の幼木を育て植林していくらしい。
確かに、あちこちの山の松の木は松くい虫や酸性雨のために立ち枯れているものね。

電話を受けた育種センターの人は、これまたすぐに、その場まで迎えに来てくださって、山の上の育種場と言うところに案内してくださいました。
結構急な坂道で、うちのボロ車じゃずるずると落ちそうで怖かったけど、何とか到着。
松ぼっくりはその施設(というか、掘っ立て小屋)で、高温で乾燥されていました。

こうやって松の種を集めて植林していかないと、この国には松がなくなるんだなあ・・・と実感。

育種センターのおじさんたちは、おばさんの私にもとても親切。
(あのじゃがバターの屋台のおじさんとは大違いだわ!)
大きな袋いっぱいの松ぼっくりは、まだ、ほんのりとあったかくて、なんだか、安心する木の匂いがしました。

でも、おじさんは気の毒そうに、
「ごめんね。これ、人気があるもんで少ししかあげられないんだ」

いいえ、十分に頂きましたよ。松ぼっくりも、お心も・・・
なんか、人間のやさしさと言うか、自然と共に生きている人たちの心の余裕みたいなものを感じた日でした。


前にも書いたと思うのですが、うちの父親は東北に行き、何百年と言う樹齢の雑木の森を切り倒してしまった人で、その森の木のおかげで私は食べさせて貰い、学校に生かせて貰ったわけです。
つまり私の現在は、その木たちの犠牲の上に在るわけで・・・

ずっと、その木たちに申し訳ないという気持ちがあって、私はその森を訪れることが出来なかったのですが、最近、姉にそう話したところ、
「あら、あの森はまた雑木の森になっているよ。すっごく綺麗な森だよ」

杉を植えずに、ブナやコナラの木を植えたのだそうです。

切られた木そのものは、死んでしまったけれど、それを継ぐ若木が育っていて、金や赤や茶に染まる若く美しい森が、この秋の光に輝いている・・・・そんな光景が目に浮かびました。

その森は多くの生物を育てていることでしょう。
落ち葉を分解するバクテリアから、ウサギやリスなどの小動物、そして、熊まで。
もちろん、その森の作り出す酸素で、私たち人間も生かされています。
私たちは運命共同体。
すべての生と死は、次の命の源になる・・・

――今夜、寝る前に松ぼっくりの匂いを嗅いでみよう。
あの森の夢を見られるかもしれない・・・

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今年のクリスマスは手を抜いてゆっくり家で楽しみませんか?(^○^)お忙しい方には [続きを読む]

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